システム開発 見積には前提を書く!

システム開発を見積もるときのポイントを記載します。

システム開発に携わっていた人なら、見積もりは大なり小なり経験していると思います。

  • 「この作業、今日中にできる?」
  • 「お客様からの要望を、以前と同じように見積もって回答お願い」
  • 「超ザックリでいいので、今作っているシステムを最新版に置き換えたら、来年度に間に合う?」

軽いお願いに見えても、回答次第で将来が大きく変わることが良くあります。質問している人もわかっていて質問していることもあります。

みんなを不幸にしないための、見積もりの時に注意するべきことをお伝えします。

1.前提を書く

回答例

  • 「もらったExcelデータをそのままCSV化するマクロを作る」時の作業工数は3時間です。データ変換や、CSV以外の形式は含んでませんので、ご注意ください。
  • お客様の以下要望を実現するための、概算見積もりです。
    ・既存「販売管理システム」でFAXで発注処理を行っている処理を、Web-EDI経由で行う。
     ※Web-EDIが利用できる本番/テスト環境は、お客様で準備いただく
     ※正式見積もりは、別途要件を打合せ等で確認させていただいた上でのご提示となります
  • 「超ザックリ」だとリスク含めて5億位かと。また、来年度にできるかどうかも確約できません。

システム開発作業に関わらず、人は自分に都合よく考えます。

自分、チームメンバー、関係者及びそれらの家族を不幸にしないため、
認識合わせるための前提は書きましょう。

見積もり段階だと、正直な回答であれば誰も怒りません。
相手のために気を使って(≒忖度)回答する必要はありません。

技術的にレベルの低い回答は怒られますが、
そのためにレビューなどで上司を巻き込み頓珍漢な回答を避けましょう。

2.前提に書くべき内容

  • システム開発範囲
  • システム開発範囲外の内容
    例:スマホからのログインは、開発対象外となります。
  • 技術的要素
    例:弊社で稼働実績があるReactコンポーネントサービスを利用します
      linux/Javaアーキテクトで構築します。
  • スケジュール
  • 要件
    例:開発対象機能は「機能一覧」に記載されている通り。
    他システム連携は「インターフェース一覧」に記載がある他システム及びインターフェースが対象となります。
  • インフラ
    例:本番環境はお客様でAWS上に準備いただく。テスト環境は本番同等の環境を構築いただく。
  • データ移行有無
    例:データ移行はシステム入替前に、お客様で実施いただく。
  • 納品物

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